肩こり、首痛や腰痛で来院された方の中で歯が痛むので歯医者に通っている方が結構いらっしゃいますね。中には虫歯もなく、原因が分からないのに痛む歯や健康的な親知らずも抜いてしまいましょうと言われている方が結構いらっしゃいます。歯が痛むので歯医者に通うのは当たり前のような話ですが、原因が歯ではない時には歯医者だけでは治らないのではないでしょうか。
腰痛は怒りだ!と研究成果を発表した米国のドクターがいましたが、歯に原因がない歯痛は脳が誤って痛みの回路を作り出したのだと考える歯医者もいます。どちらも精神的ストレスが大きく関与していると言ってる訳ですね。しかし整体的な観点から言いますと、その精神的ストレスが氣エネルギーの流れを阻害して以下のような痛みに直結する肉体的な問題を引き起こしていると考えられます。
1。強いストレスに耐えすぎたり、物事を考え過ぎる状態が続いたり、身体の警告サインを無視して意志を貫く状態が続くと東洋医学で言う咀嚼運動と関係が深い脾経の氣エネルギーの流れが阻害されて咀嚼筋や顎関節に大きな負担がかかり歯の噛み合わせを狂わしたり、歯を固定し支えている組織が疲弊、破壊されるようになります。
2。精神的ストレスによる氣エネルギーの流れの阻害と身体の手、足、腰や体幹の色々な歪みが重なり、首や顎や頭蓋に影響を与えて、咀嚼する筋肉群(咬筋、内外側翼突筋、肩甲舌骨筋等々)が緊張するようになります。身体の色々な歪みは噛み合わせや歯の不調に関与することが多いですね。
3。そして筋肉群に多くの緊張点、トリガーポイント、筋膜凝縮コラーゲンの固まりが生じ、神経を刺激して痛みが誘発されるようになります。これは腰痛や膝痛の発生の仕方に似ていますね。
4。以上のような状態が歯肉、歯髄、歯の神経や三叉神経に影響を与えるうえ、その様な緊張点が多く存在する氣エネルギーの流れが阻害されたところには細菌やウィルスが居着きやすくなります。(私は細菌やウィルス感染も原因不明の痛みに関与しているのではないかと疑っています)
以上のような肉体的な問題を整体施術や鍼灸などで解決していくのと合わせて、精神的ストレスの緩和の必要性も理解戴き、そのストレスを患者自ら解決させるべく努力し、力を合わせれば、原因が分からない歯の痛みも改善する確率は高いのだと考えています。